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iPhoneのカメラで撮影した写真に付加されるExif情報

Published: 2009/09/27

セカイカメラの話題とともにExif情報の危険性を危惧する話題が出てきているようで。。。

実際にはかなり昔からGPS携帯が出た当初から危惧されてた話であって、さらに昔は携帯やPHSのLI情報についても似たような危惧があったような気がしますが、ここまで簡単ではなかったので。

Exif(Exchangeable image file format)は1994年に富士フィルムが提唱したデジカメの画像ファイルの規格で標準化されて最新版はExif2.2。撮影時の条件を画像に埋め込むことで、ビューワーで見たり、印刷する際にその情報を元に画像を自動的に最適化してくれたりできる便利なものです。

こんな情報。

 撮影日時 
 撮影機器メーカー名 
 撮影機器モデル名 
 画像全体の解像度 
 水平・垂直方向の単位あたり解像度 
 撮影方向 
 シャッタースピード 
 絞り(F値) 
 ISO感度 
 測光モード 
 フラッシュの有無 
 露光補正ステップ値 
 焦点距離 
 色空間(カラースペース) 

で、この情報の使い方の応用で、ブログの記事を書いた日時とそこに載せている写真に埋め込まれている撮影日時との違いを見つけていろいろな不都合な真実をあばく遊びがありますね。。。。。

で、まぁそれはおいといて、今回話題になっているのがさらに追加で写真に埋め込まれる「ジオタグ」とよばれるGPS情報です。

小型のGPSユニットを使って、写真や自分の行動をGoogle MapやGoogle Earth上にマッピングしていく遊びがありますが、これはそのような別のGPSユニットを使わなくてもGPS機能付き携帯やデジカメが撮影した写真自体に情報を埋め込んでくれます。

ざくっと調べてみたところ、

iPhoneのDeveloper GuideをみるとiPhoneにはGPS関連ではこのようなものが定義されているようです。今の時点でどこまで実装されているかは不明です。

 GPSLatitudeRef  
 GPSLatitude   
 GPSLongitudeRef 
 GPSLongitude 
 GPSAltitudeRef 
 GPSAltitude 
 GPSTimeStamp 
 GPSSatellites 
 GPSStatus   
 GPSMeasureMode  
 GPSDOP 
 GPSSpeedRef 
 GPSSpeed  
 GPSTrackRef 
 GPSTrack  
 GPSImgDirectionRef 
 GPSImgDirection 
 GPSMapDatum 
 GPSDestLatitudeRef
 GPSDestLatitude 
 GPSDestLongitudeRef 
 GPSDestLongitude 
 GPSDestBearingRef 
 GPSDestBearing 
 GPSDestDistanceRef 
 GPSDestDistance 

今のところ「位置情報サービスをオンにしている場合」は、以下のような情報が付加されるようです。

 GPSLatitudeRef      北緯 or 南緯     
 GPSLatitude         緯度     
 GPSLongitudeRef     東経 or 西経     
 GPSLongitude        経度     
 GPSImgDirectionRef  方角 

これはないのか?

 GPSAltitudeRef      高度

つまり、この情報を使えばその写真が「いつ」「どこで」撮影されたかが明確になり、Googleマップ等に簡単にマッピングすることができるわけです。

行った場所の紹介、ドライブマップとかいろいろ面白い使い方はたくさんあるし、「私はここにいる」ってことを伝えるためのものでもあったりするとは思うのですが、裏を返せば、知らずにこういった写真を無防備にブログ等にさらすと、自宅の場所から、行動パターンまですべてを紹介してしまって困ったことになるわけです。

iPhoneのファイル転送アプリケーションによってはこの情報を削除してくれるものもあるようですので、100%晒すことにはなるというわけではないようですが。

ごめんなさい。詳細は、それほど深く調べてませんので、対策方法等は他のサイトを参照してください。

これってGoogleマップがみんなから見えた問題やストリートビューの問題と重なりますね。やっぱり「知らずに、、、」は問題なので、デフォルトでは「位置情報は使わない」にしてもらわないと危ないという話になるでしょうか。

でも、これって毎度同じ話で、

  • 利用者が気づかないうちに便利な新機能が使えるようになっている

  • 利用者が理解、同意した上で使ってもらう必要がある

ということのせめぎあいでいつものこういう思考?

「お金を取るサービスなら責任の所在を明確にするために後者を重視するけど、この機能でお金を取っているわけではないので、とりあえず機能入れちゃって問題あれば後で直そう」。。。。

でも今回のこれってかなりやばいと思うんですけどね。。。

とりあえずいろんなブログサービスをクロールして写真を集めて、そこに位置情報があればGoogleマップにマッピングして公開って騒ぎにならなければいいですが。ネットとリアルがつながりすぎることで生まれる問題ですね。。。

「面白くて」「便利な」「新しい」機能には、かならずその「面白さ」「便利さ」「新しさ」に比例した危険な問題が付いてくるんですよねぇ、、、

[カテゴリ:もろもろ]

by jyake