地震の影響 - トラフィック
Published: 2011/03/13
インターネットトラフィックの一般向けの公開情報はあまりないのでIXのトラフィック量で見てみると、JPIX、JPNAPともに20G〜30Gbps程度の減がみられましたが、その後ほぼ平常通りに戻っているように見えます。
↓当時の情報ではなく、最新情報へのリンクです。(すいません)
インターネットトラフィックについての誤解がたくさんあるので説明しますが、IXは、10年前の教科書に書いているイメージとは異なり、ISPどうしのトラフィック交換の中心ではなく、一部のコンテンツの流通用のネットワーク的な役割しかありません。
一部小規模なISPさんにとってはメインルートな場合もありますが。
したがってISPにもよりますが、一般的なISPではIXを経由するトラフィックはそのISPのトラフィック量の全体の10%未満、5%あればいいほうだと思いますので、一般的な指標にはなりません。
★IXのトラフィック情報=インターネット全体の状況ではないので注意が必要です。
そのIXのトラフィック量が減っているということは、コンテンツ流入元の障害およびコンテンツの流出先の障害の二つが考えられますが、数時間でもとの水準にもどっていることから、どうも今回の減少はコンテンツ流入元の障害の影響が大きかったんじゃないかと思います。
揺れている最中のサービス確認では、Googleですら一部のサービスに接続できない時間帯がありましたから、何らかの影響がでていたものと思われます。
ユーザーサイドを含め極限までコスト削減優先で作ってきたネットワークだと考えれば、意外に強いと言えるのかもしれませんが、エリア別、サービス別の細かい状況はISPの外からは知ることはできないので、簡単にインターネットは強いとは言えないと思われます。
by jyake